「一級建築士を目指すにはどこの大学がいいのかな。どこの大学が一級建築士の合格者が多いんだろう。一級建築士の合格は大学選び以外にも重要な要素はあるのかな。」
本記事ではこういった方向けです。
こんにちは。ポンタです。
僕は大学卒業後に、令和元年度の一級建築士試験に合格しました。
一級建築士を目指す上で大学に進学される方は多いと思います。大学を卒業することで、一級建築士の受験資格を最短で得られるからです。
今回は、一級建築士と大学について紹介していきたいと思います。
【40選】一級建築士の大学別の合格率ランキング
大学別の合格者数ランキングを紹介
毎年、一級建築士試験の合格発表と同時に大学別の合格者数も発表されます。
以下にランキング順で紹介します。
順位 | 大学名 | 合格者数 | 建築系の学生数 | 合格率 | 偏差値(最も高い学科) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 日本大学 | 153 | 470 | 32.6% | 55.0 |
2 | 東京理科大学 | 128 | 250 | 51.2% | 62.5 |
3 | 芝浦工業大学 | 96 | 250 | 38.4% | 60.0 |
4 | 近畿大学 | 87 | 300 | 29.0% | 55.0 |
5 | 早稲田大学 | 79 | 160 | 49.4% | 65.0 |
6 | 明治大学 | 70 | 170 | 41.2% | 60.0 |
7 | 千葉大学 | 68 | 120 | 56.7% | 60.0 |
8 | 工学院大学 | 63 | 345 | 18.3% | 57.5 |
9 | 京都工芸繊維大学 | 57 | 156 | 36.5% | 57.5 |
10 | 京都大学 | 56 | 83 | 67.5% | 65.0 |
11 | 神戸大学 | 54 | 93 | 58.1% | 60.0 |
12 | 大阪工業大学 | 51 | 150 | 34.0% | 50.0 |
13 | 東京都市大学(武蔵工業大学) | 51 | 120 | 42.5% | 55.0 |
14 | 法政大学 | 51 | 150 | 34.0% | 60.0 |
15 | 大阪市立大学 | 45 | 75 | 60.0% | 57.5 |
16 | 九州大学(九州芸術工科大学) | 44 | 90 | 48.9% | 60.0 |
17 | 東京電機大学 | 40 | 130 | 30.8% | 52.5 |
18 | 名古屋工業大学 | 40 | 80 | 50.0% | 60.0 |
19 | 広島大学 | 37 | 45 | 82.2% | 52.5 |
20 | 金沢工業大学 | 35 | 150 | 23.3% | 47.5 |
21 | 横浜国立大学 | 33 | 160 | 20.6% | 62.5 |
22 | 関西大学 | 33 | 105 | 31.4% | 57.5 |
23 | 信州大学 | 33 | 60 | 55.0% | 55.0 |
24 | 東京大学 | 33 | 40 | 82.5% | 67.5 |
25 | 東北大学 | 33 | 53 | 62.3% | 60.0 |
26 | 熊本大学 | 32 | 124 | 25.8% | 50.0 |
27 | 東京都立大学(首都大学東京) | 32 | 200 | 16.0% | 60.0 |
28 | 東洋大学 | 32 | 146 | 21.9% | 52.5 |
29 | 名城大学 | 32 | 145 | 22.1% | 52.5 |
30 | 名古屋大学 | 31 | 80 | 38.8% | 60.0 |
31 | 立命館大学 | 31 | 70 | 44.3% | 57.5 |
32 | 東海大学 | 30 | 210 | 14.3% | 45.0 |
33 | 千葉工業大学 | 29 | 140 | 20.7% | 52.5 |
34 | 東京工業大学 | 29 | 60 | 48.3% | 65.0 |
35 | 福井大学 | 29 | 60 | 48.3% | 50.0 |
36 | 三重大学 | 28 | 50 | 56.0% | 52.5 |
37 | 愛知工業大学 | 26 | 220 | 11.8% | 52.5 |
38 | 神奈川大学 | 26 | 140 | 18.6% | 47.5 |
39 | 福岡大学 | 25 | 110 | 22.7% | 47.5 |
40 | 摂南大学 | 24 | 667 | 3.6% | 50.0 |
参考元:建築技術教育普及センター
毎年、一級建築士の合格者数がもっとも多い大学は日本大学となっています。
基本的にこのランキングは卒業生が多い大学が上位に来るようになっているため一つの目安として見るべきかなと思います。
また、一級建築士は卒業生なら毎年受けられるため、30代や40代の方が合格したとしても、大学別の合格者数に計算されます。
大学の環境も現在と、10~20年前とでは、変わってくるので同じ合格者の括りでも、参考程度と考えるべきかなとは思います。
合格率の高い大学ランキング
合格率については、今までの卒業生の人数が不明確なため正確に計算する事は難しいのですが、現在の建築系学科の定員数で比較してみました。
一級建築士の合格率の高い順に並び替えてみると以下になります。
順位 | 大学名 | 合格者数 | 建築系の学生数 | 合格率 | 偏差値(最も高い学科) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 東京大学 | 33 | 40 | 82.5% | 67.5 |
2 | 広島大学 | 37 | 45 | 82.2% | 52.5 |
3 | 京都大学 | 56 | 83 | 67.5% | 65.0 |
4 | 東北大学 | 33 | 53 | 62.3% | 60 |
5 | 大阪市立大学 | 45 | 75 | 60.0% | 57.5 |
6 | 神戸大学 | 54 | 93 | 58.1% | 60 |
7 | 千葉大学 | 68 | 120 | 56.7% | 60 |
8 | 三重大学 | 28 | 50 | 56.0% | 52.5 |
9 | 信州大学 | 33 | 60 | 55.0% | 55 |
10 | 東京理科大学 | 128 | 250 | 51.2% | 62.5 |
11 | 名古屋工業大学 | 40 | 80 | 50.0% | 60 |
12 | 早稲田大学 | 79 | 160 | 49.4% | 65.0 |
13 | 九州大学(九州芸術工科大学) | 44 | 90 | 48.9% | 60 |
14 | 東京工業大学 | 29 | 60 | 48.3% | 65 |
15 | 福井大学 | 29 | 60 | 48.3% | 50 |
16 | 立命館大学 | 31 | 70 | 44.3% | 57.5 |
17 | 東京都市大学(武蔵工業大学) | 51 | 120 | 42.5% | 55 |
18 | 明治大学 | 70 | 170 | 41.2% | 60 |
19 | 名古屋大学 | 31 | 80 | 38.8% | 60 |
20 | 芝浦工業大学 | 96 | 250 | 38.4% | 60.0 |
21 | 京都工芸繊維大学 | 57 | 156 | 36.5% | 57.5 |
22 | 大阪工業大学 | 51 | 150 | 34.0% | 50 |
23 | 法政大学 | 51 | 150 | 34.0% | 60 |
24 | 日本大学 | 153 | 470 | 32.6% | 55.0 |
25 | 関西大学 | 33 | 105 | 31.4% | 57.5 |
26 | 東京電機大学 | 40 | 130 | 30.8% | 52.5 |
27 | 近畿大学 | 87 | 300 | 29.0% | 55.0 |
28 | 熊本大学 | 32 | 124 | 25.8% | 50 |
29 | 金沢工業大学 | 35 | 150 | 23.3% | 47.5 |
30 | 福岡大学 | 25 | 110 | 22.7% | 47.5 |
31 | 名城大学 | 32 | 145 | 22.1% | 52.5 |
32 | 東洋大学 | 32 | 146 | 21.9% | 52.5 |
33 | 千葉工業大学 | 29 | 140 | 20.7% | 52.5 |
34 | 横浜国立大学 | 33 | 160 | 20.6% | 62.5 |
35 | 神奈川大学 | 26 | 140 | 18.6% | 47.5 |
36 | 工学院大学 | 63 | 345 | 18.3% | 57.5 |
37 | 東京都立大学(首都大学東京) | 32 | 200 | 16.0% | 60 |
38 | 東海大学 | 30 | 210 | 14.3% | 45 |
39 | 愛知工業大学 | 26 | 220 | 11.8% | 52.5 |
40 | 摂南大学 | 24 | 667 | 3.6% | 50 |
合格率順に並び替えると順位はガラッと変わってきますね。
合格率1位の「東京大学」を筆頭に国公立大学が上位を占めています。
このデータから読み取れることは、受験勉強を頑張った方は一級建築士の合格率も高い傾向にあるということです。
やはり、勉強する習慣やノウハウが身に付いているので、資格勉強にも生きてくるようです。
日本の大学で最も一級建築士の合格率が高い大学は東京大学という結果でした。
東京大学を筆頭に「旧帝大」が上位にずらっと並んでいますね。
もしこの結果を見て、あなたが旧帝大を目指したいと思ったなら旧帝専門塾|旧帝まで鬼管理がおすすめです。
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「無料説明会」がありますので気になった方は、まず話を聞いてみるのも良いかと思います。
偏差値から見るコスパの良い大学は?
「東京大学を筆頭に偏差値上位大学が合格率が高いのは分かったけど、誰でも入れるわけではないし、合格する自信がないなぁ。」という悩みの方も多いと思います。
そんな方のために偏差値50以下の合格者数の多い私立大学のみを抽出してみました。
順位 | 大学名 | 合格者数 | 建築系の学生数 | 合格率 | 偏差値(最も高い学科) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 金沢工業大学 | 35 | 150 | 23.3% | 47.5 |
2 | 福岡大学 | 25 | 110 | 22.7% | 47.5 |
3 | 神奈川大学 | 26 | 140 | 18.6% | 47.5 |
4 | 東海大学 | 30 | 210 | 14.3% | 45 |
5 | 摂南大学 | 24 | 667 | 3.6% | 50 |
偏差値から見たコスパの良い大学は上記の通りです。
上記の大学は、同じレベルの大学に比べて、入学してからしっかり建築を学ぶ環境が整っているのかなと思います。
北陸、九州、関東、関西とそれぞれ地方が分散されていますので、お近くにお住まいの方は受験の参考にしてみてください。
また、一級建築士試験全体の合格率については、【実質合格率7%】一級建築士試験の本当の合格率で詳しく解説しています。
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【実質合格率7%】一級建築士試験の本当の合格率
続きを見る
大学を卒業した後の環境も合格率に影響
上記では一級建築士の合格者を大学別で紹介しました。
大学によって、合格者数の差はあるかと思います。
ですが、一級建築士試験は大学の勉強が全てではありません。より重要なのは大学卒業後です。
理由としては、実際に一級建築士試験を受けるのは在学中ではなく、社会人として働きながらだからです。
令和2年度から、受験資格が変更となり一級建築士を受けるだけなら実務経験が不要となりました。
それでも学科試験が7月、製図試験は10月なので、最速でも仕事をしながらの受験になります。
一級建築士試験の合格が、大学だけではないという要因として以下の3つが考えられます。
- 働きながら勉強する時間が確保できるか
- 働きながらモチベーションを維持できるか
- 一級建築士の勉強は資格学校の影響が大きい
順番に解説していきます。
1.働きながら勉強する時間が確保できるか
一級建築士合格の1番の要因は、勉強時間の確保にあります。
一級建築士は一般的に1000時間以上の勉強時間が必要と言われています。
仕事をしながら、毎日勉強し、1000時間の確保はかなり大変です。1年間で考えると1日に約3時間です。
建設業は残業が多い業界です。会社によっては、朝早くから終電まで働き、休日出勤もある会社も多いです。
新卒1年目なら仕事量は少ないかもしれませんが、それでも大学生の頃より使える時間が限られてきます。
就職した環境がホワイトかブラックなのかで一級建築士試験の合格に大きく影響してきます。
2.働きながらモチベーションを維持できるか
先程も述べましたが、一級建築士を最短で受験するなら新卒1年目になります。
大学生の頃から勉強はしてるかと思いますが、学科試験が7月で製図試験は10月です。
自分もそうだったのですが、学生から社会人になったばかりの頃は生活に慣れるまで大変でした。
春休みは1日中自由な時間があったのに、働き出してからは平日の夜と休日のみだったからです。
それに、新卒は仕事が初めての事ばかりなので仕事を覚えることで精一杯になりかねません。
仕事の内容を覚えることや、周りの人とのコミュニケーション(飲み会等)があり、疲れた隙間時間で勉強をしないといけません。
今までは勉強を頑張ってこれだけど、生活環境が大きく変わってしまったため勉強に注ぐモチベーションが保てない可能性もあります。
企業によっては研修期間が長く、生活に余裕がある可能性もあるかもしれませんが、逆に建設業では研修がほとんどなく、配属された後のOJTで仕事を覚えるという会社も少なくありません。
働きながら勉強する事は、慣れるまで大変ですのでモチベーションを維持できるように頑張りましょう。
3.一級建築士の勉強は資格学校の影響が大きい
一級建築士を受ける上で資格学校は、切っても切り離せない関係です。
多くの合格者が一級建築士試験を受験する際に、資格学校のお世話になっています。
資格学校のカリキュラムは全員一律です。テキストもスケジュールも、初学者でも合格を目指せるようになっているため、事前に一級建築士試験の知識があまりなくとも合格できます。
実際に、僕も資格学校に通うまで、一級建築士試験の勉強はしてきませんでした。
資格学校に通わずに独学で試験に挑むのであれば、違いはあるかとは思いますが、製図試験については独学で突破する事は、かなり難易度が高いため何にせよ資格学校のお世話になるかと思います。
確かに大学でしっかり勉強していれば、理解がしやすいかとは思いますが、資格勉強を始めてから本腰を入れても合格はできます。
上記で紹介しているランキングに出ている大学であれば、授業の内容にそこまで大きな違いはなく、一級建築士試験の合格は個人の頑張りに依存する部分が大きいです。
例え、今まであまり勉強してこなかった方であっても、改めて一級建築士試験の勉強をすれば、合格を勝ち取ることは可能です。
まとめ
一級建築士を取得するために、大学に通う方も多いと思います。
ですが、一級建築士の合格には大学を卒業した後の環境等に、大きく左右され、合格者ランキング上位の大学に通えば合格できるという訳ではありません。
自分も合格者ランキングで上位の大学を卒業した訳ではありませんが、一級建築士に合格できています。
どこの大学を卒業したから有利という訳ではなく、受験資格を得られる大学であれば、あとは自分がどれだけ勉強できるか次第です。
また、一級建築士試験の本番は、社会人になった後なので気を抜かずに勉強しましょう。
というわけで以上です。
皆さん多忙な中、勉強するのは大変でしょうけどがんばって下さい。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。