「一級建築士の構造の勉強方法を知りたい。構造の勉強をしたいけど何から始めたらいいの。構造のポイントを教えてくださいな。」
本記事ではこういった悩みを持っている人向けです。
一級建築士の構造の勉強方法をまとめました。
構造のポイントは「絵に書いて暗記、力学は早めに対策、大小の影響に注目」です。構造は用語が分かりにくく、字面で理解しようとすると大変です。絵や図にして覚えると分かりやすいです。また、部材や比などが大小することの影響を理解することも問題を解くポイントです。
それでは「構造の勉強方法」について説明していこうと思います。
一級建築士試験「構造」の勉強のポイント
構造の勉強のポイントを下記にまとめました。
- 絵に書いて暗記
- 力学は早めに対策
- 大小の影響に注目
①:絵に書いて暗記
構造は、絵に書いて暗記すると勉強しやすいです。
単語が字ではイメージしにくく、テキストを読んだだけでは覚えにくいからです。
例えば、以下の土圧の場合です。
上記は、擁壁にかかる主動土圧と受動土圧の関係です。
絵を描けるようになれば、一目で覚えられると思います。
ちなみに、「受動土圧 > 主動土圧」なので覚えておきましょう。
構造は文字で覚えると大変です。図やグラフなどを描けるようになり、視覚的に覚えることがオススメです。
構造は絵にして覚えると分かりやすいと思います。
②:力学は早めに対策
力学は早めに対策しましょう。
構造力学は暗記とは違いだけではなく、問題の解き方を理解する必要があり、習得するまでに時間が、掛かるからです。
例えば、力の流れの理解や曲げモーメントがどちらに発生するか等、公式を暗記しただけでは応用問題には対応できません。
構造力学は一度、理解して解けるようになれば時間が経っても、解くことができると思います。勉強の初期段階でマスターしておきましょう。公式の暗記ではなく問題を解き、流れで理解することがオススメです。
構造力学は早めに対策しましょう。
③:大小の影響に注目
構造は、大小の影響を理解することが重要です。
理由は、構造の問題は「大きくなるや、小さくなる」などの部分が答えとなる場合が多いからです。
例えば、以下です。
- 柱の断面算定において、コンクリートに対する鉄筋のヤング係数比nは、コンクリートの設計基準強度が大きくなるほど「大きな」値とした。
上記は間違えです。
ヤング係数比は、鉄筋とコンクリートのヤング係数の比です。
コンクリートの設計基準強度が高くなるほど、ヤング係数比nは「小さく」なります。
上記のように、構造は「〜するために〜を大きくした」などの部分が答えになりやすいです。極端な話だと、難しい単語が出てきても大小の部分を注目すれば解ける問題もあるので頭に入れておくと良いかもしれません。
大小の影響に注目しましょう。
得点につながる「構造」の項目
3つほど得点しやすい項目をまとめました。下記の通りです。
- 鉄筋コンクリート構造
- 鉄骨構造
- 基礎構造
①:鉄筋コンクリート構造
1つ目は鉄筋コンクリート構造です。
毎年4問くらい出題されていて、例年同じような問題が多いため安定して得点を稼ぐことができます。
出題数は、下記になります。
- 平成30年:4問
- 平成29年:4問
- 平成28年:4問
鉄筋コンクリート構造は製図試験でも役に立ちます。柱や梁などのスパンに対する断面の大きさなどは覚えておくことがオススメです。
鉄筋コンクリート構造はオススメな項目です。
②:鉄骨構造
次は鉄骨構造です。
高力ボルトや溶接などの接合部や鋼材の種別、幅圧比などが問題となります。
鉄骨構造は毎年3〜4問出題されていて、鉄筋コンクリート構造と同じように、問題数が多い項目となっています。
出題数は以下の通りです。
- H30年度:4問
- H29年度:3問
- H28年度:4問
鉄骨造は許容応力度や寸法問題など、細かい数値が多く大変かもしれません。しかし、鉄筋コンクリート構造と合わせて8問も出題されますので得点源としておくことがオススメです。
鉄骨構造も力を入れて勉強しておきましょう。
③:基礎構造
3つ目は基礎強度です。
地盤や液状化、圧密沈下、許容支持力、土圧などが出題されます。
基礎構造は毎年3問出題されています。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造についで問題数が多いので対策しておきましょう。
最近の製図試験では地盤の断面図が課題文に記載されています。基礎の形式や根入れ深さを自分で考えなければいけません。製図にもつながる知識ですので、得意分野にしておきましょう。
基礎構造は製図にも影響するため対策しておきましょう。
目標の設定【8〜9割を狙おう】
法規の目標とするべき点数は24〜27点です。
以下に点数と問題数をまとめました。
問題数 | 30問 |
目標点 | 24〜27点 |
足切り点 | 16点 |
構造は法規と同じように、できるなら9割を目標に勉強したい科目です。問題数が30問と多く、問題のバリエーションも例年同じようなものが多いため、過去問の繰り返しで得点を稼ぎやすいです。
僕の目標としていた点は以下の通りです。
- 計画+環境設備:30点以上
- 法規+構造:50点以上
- 施工:17点以上
上記の点数を目標にしていました。
合計点では97点以上です。
構造は、30問と問題数が多く内容も理解しにくいと思います。しかし、問題のバリエーションも例年同じようなものが多いため、過去問の繰り返しで得点を稼ぎやすいです。
構造は合格者であれば必ず得点を稼いでいる科目です。
時間はかかるかもしれませんが、絵や図でイメージして勉強しましょう。
また、一級建築士の学科試験の勉強方法については以下の記事で詳しく解説しています。
-
【一級建築士】学科試験の勉強法でお困りですか?【初学者向けに僕が合格した方法を紹介!】
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というわけで以上です。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。