「一級建築士の合格基準点はいくつなんだろう。基準点を取得するにはどう勉強すれば良いのかな。」
本記事ではこういった方向けです。
こんにちは。ポンタです。
僕は令和元年度に一級建築士試験にストレート合格しました。
一級建築士試験に、合格基準点があります。
例年、一級建築士試験では合格基準点が90点前後とされています。
自分が受けた年は、合格基準点97点という他の歳よりも高い結果となりました。
今回は、一級建築士を合格基準点について紹介していきたいと思います。
【過去5年分】一級建築士試験の合格基準点を紹介
合格基準点とは、その点数以上を獲得することができれば、学科試験に合格できるという点数のことです。
例えば、合格基準点が90点であれば、90ちょうどでも合格することができます。
合格基準点付近には、1、2点差の受験者が多くいますので毎年惜しくも基準点に届かない方もいます。
一級建築士試験の過去5年分の平均点は90.6点です。
だいたい過去5年以上を遡っても90点くらいが平均です。
一級建築士試験は90点を基準に高い年は、受験者の得点率が高かった、低い年は得点率が低かったんだと見ると良いかなと思います。
年度別の合格基準点の内訳は以下になります。
- 令和2年:88点
- 令和元年:97点
- 平成30年:91点
- 平成29年:87点
- 平成28年:90点
僕が合格した令和元年は受験者が高得点を取っていたため、合格基準点が上がっています。
逆に平成29年は、受験者の得点率が低かったため87点となっています。
合格基準点は変動する
上記の通り、合格基準点は年によってバラツキがあります。
それは、一級建築士試験は相対試験だからです。
他の資格試験と異なり、その年に合格できる人数は予め決まっています。
一定の点数を取得したから合格できる、というわけではなくあくまで人数による制限です。
だいたい1年間で5000人くらいが一級建築士試験の合格者になります。
極端な話ですが、受験者5000人が満点を取ってしまえば、いくら良い成績でも5001番目は落ちてしまうということです。
実際は、製図試験も含めて5000人くらいなので人数は異なったり、満点がそんなに出る訳ではありませんが…笑
なので、合格基準点というのは初めから決められているものではなく、実際に試験を受けてみるまで誰も分からないのです。
合格基準点は、その年の問題の難易度や受験者のレベルにより左右されます。
合格基準点を目標にしてはいけない
試験を受ける前に、合格基準点を調べる事は重要かと思います。
ですが、合格基準点は試験の年によって変わってくるため、合格基準点を目標に勉強していては、実力が届かない場合があります。
よく資格学校で言われている事が、模試の点数と試験本番では、およそ10点程度は変わってくると言います。
やはり、本番は緊張しますし、慣れない環境で試験を受ける事になります。
いつも通り実力を出す事はなかなか難しいです。
実際に僕も、模試の点数は最終的に115点程でしたが、試験本番では108点くらいでした。
目標とするならば合格基準点+10点を目指すべきかなと思います。
製図試験の基準点について
ちなみに製図試験の合格基準点はありません。
製図試験については、ランクⅠ~Ⅳで図面を評価されます。
実際は採点者にはチェックリストなどがあり、点数付けするのでしょうが公表されることはありません。
なので自分が落ちてしまった場合は、どこが減点されたのかどれ位実力が足りなかったのかは分からないままなのです。
資格学校に通っている人は、試験後に図面を復元して講師に採点してもらえるので、仮に落ちてしまった場合は原因がわかります。
試験が終わった後にもう一度、思い出しながら同じ図面を書くのは大変ですが、図面の復元には参加した方が良いです。
合格基準点を超えるために意識していた勉強法
合格基準点を超えるためには、各科目に偏ることなく勉強することです。
そんなことか、と思うかもしれませんがコレが意外と難しかったりします。
一級建築士試験は、科目が5科目あり、更に一科目ごとの勉強範囲が膨大です。
頭では全てを勉強しなければいけないと分かっていても、実際に勉強してみると、時間が足りなかったりして勉強した科目が偏りやすいです。
最優先は苦手科目を作らないこと
一般的に得意な科目、苦手な科目が人にはそれぞれあるかと思います。
ですが、一級建築士試験においては得意や苦手を分別しないことです。
なぜなら、一級建築士試験には、合格基準点とは別で足切り点があります。
だいたい各科目ごとの足切り点は5~6割程度ですが、苦手科目を残しておくと足切りで一発アウトになりかねません。
また、合格基準点に達するためには足切り点を回避しただけでは足りずにプラスαで得点が求められます。
そのプラスα分は得意科目で補うより、全科目を通して補う方が得点しやすいです。
1科目で高得点を取ろうとした場合は、過去問で見たこともなく、解ける人が少ないような難解な問題まで解く必要があるからです。
それよりも全ての科目を満遍なく得点し、難解な問題を捨てるような勉強法の方がコスパが良いです。
自分の目標としていた点数
自分の場合は、全ての科目でこれくらいを取れれば良いかなという目安を作っていました。
僕の場合は得意科目で苦手科目の点数を補うのではなく、あくまで全体の科目で平均的に得点するように決めていました。
僕の場合は、以下の通り各科目の最低点の目標を決めてました。
- 計画:15点
- 環境設備:15点
- 法規:25点
- 構造:25点
- 施工:17点
合計で97点になり合格基準点は満たします。
実際は問題のレベル等によって前後してきますが最終的には全て上記の点数以上を、取る事ができるようになりました。
模試や自分で過去問を解いてみて、点数が達していない科目があれば、補う形で勉強していました。
だいたい合計で8割くらいを目指して勉強していれば、本番でも問題ないかと思います。
勉強法は1教科集中よりもバランス良くする
一級建築士試験は科目も多く範囲も広いので、1教科ずつの勉強は難しいかと思います。
なぜなら一つの科目を勉強している時に、他の科目のことを忘れる可能性が高いからです。
僕の場合は、初めに一通り勉強したら、各科目をごとに変えて、短いスパンで色々勉強するようにしていました。
余談ですが、計画や環境設備ばかり勉強していて、久しぶりに法規を勉強しようとしても、解き方が違い、中々勉強が捗らない事がありました。
他の科目の感覚が自分の中に残っているうちに、その科目の勉強に戻ってくる事がオススメです。
特定の科目に頼り過ぎないバランスが重要です。
まとめ:一級建築士試験の合格基準点を越えるには偏りがない勉強が必要
上記で、一級建築士試験の合格基準点について紹介してきました。
合格基準点はなんとなく勉強しているのでは、中々満たす事が難しいです。
得意科目や苦手科目と、科目を区別せずに全ての科目で同じくらいの得点率を目指しましょう。
一級建築士試験は、一つの科目で満点や9割を取る必要はありません。
当然捨て問題も出てくるでしょう。
自分が得意な科目の難易度が高く、思ったよりも点数が伸びないこともあるので、バランス良く勉強する事が必要です。
というわけで以上です。
皆さん多忙な中、勉強するのは大変でしょうけどがんばって下さい。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。