「構造設計の初心者だけど勉強しやすい本を教えて欲しいな。構造設計を数式以外で分かりやすく解説している本はないかな。」
本記事ではこういった方向けに本の紹介をさせて頂きます。
こんにちは。ポンタです。
僕は構造設計事務所に勤めながら、一級建築士試験にも合格することができました。
僕は設計事務所に勤めるまで、構造設計の知識もあまりなかった為、0からのスタートでした。
そんな中、事務所の先輩に構造設計を分かりやすく解説している本はないかと聞いたところ、オススメの本を紹介していただきました。
そこで出会ったのが本書です。
今回は、構造設計を始めて勉強する方や、構造について数式を使わずに理解しやすい本を探している方のために「直感で理解する!構造設計の基本」について紹介していきたいと思います。
本の概要
今回紹介する本は、「直感で理解する!構造設計の基本」という本です。
この本は、構造設計の実務的な部分を、直感的に理解しやすいような構成になっています。
内容も簡潔に書かれており、出来るだけ数式を使わずにイラストが多めなため、初学者におすすめな内容となっています。
本の概要は以下の通りです。
著者の実務家・教員としての豊富な経験をもとに、設計者としての心得から構造計画、設計、施工に至るまで、実務で押さえておくべき項目や設計上の盲点(落とし穴)を、難しい数式を用いず、手描きのイラストや写真、図表と平易な文章で直感的に理解できるよう解説。構造設計の基本的な考え方と設計のセンスが身につく一冊。
著者は、 山浦晋弘さんという方で簡単な経歴は以下のようなものです。
1984年大阪市立大学大学院工学研究科(建築学専攻)修了後、株式会社安井建築設計事務所入社、現在同社構造部長。2010年より大阪市立大学非常勤講師。一級建築士、構造設計一級建築士、JSCA建築構造士、APECエンジニア。
それでは、本書の要点を紹介していこうと思います。
本書の要点を紹介
それでは、実際に僕が読んで感じた本書のオススメポイントを3つの要点で紹介しまていきます。
数式をほとんど使わないイラストで解説
本書は、構造設計の初心者で基準書を読む前におすすめです。
構造設計を学ぶ本には、初めから数式を使って理解を進めるものも多いかです。
しかし、構造が苦手な方がいきなり数式の本から勉強を始めると、途中で飽きてやめてしまうことも多いのではないかと思います。
僕自身も構造設計を始めた当初は、数式によるものよりも手軽に理解しやすい本を探していた。
いきなり基準書等を読むと中々読み進められなかったんですよね。
そこで会社の先輩に分かりやすい本がないかとお聞きしたところ、イラストや文章が多い本書を紹介してもらいました。
例えば、構造設計について重要な力の流れを水に例えたり、仕口部の鉄筋の収まりをイラストで解説していたり等です。
出来るだけ数式や専門用語を控えて構造設計をわかりやすい例えで解説しています。
構造設計の知識がなく、基準書を中々読み進められない方でもスラスラ読む事ができると思います。
学校の勉強から実務へと繋ぐ内容
本書は、学校で教わった構造力学と実際の構造設計の実務をつなぐ一冊です。
構造設計の実務的な要点を実際の経験談などからわかりやすいく書かれており、学生時代に習った構造力学が構造設計と、どうリンクするのか理解が進みます。
また、実際の実務では一貫計算ソフト等を使って、構造設計を行いますが、本書では手計算の重要性も書かれており、基本的な計算も学ぶ事ができます。
構造力学で学んでいた、架構の計算から、柱脚の支点の固定度の考え方、小梁の通し方等の構造計画等、実務的な知識も得られます。
本書は構造力学と実務の構造設計を繋ぐ本です。
構造実務者にも役に立つ1冊
本書は、実際に構造設計を行なっている方にも役に立つかなと思います。
タイトルにある通り、構造設計を直感で理解する事について部材の収まりや応力の流れなどの感覚を養うことの助けになります。
著者の経験から実務的な話を織り交ぜて解説しているため、基準書などでは学ぶ事ができない、実務ならではの注意するポイントを学ぶ事ができます。
例えば、以下のような内容が記載されています。
- 構造スリットの位置
- 増築を考えた計画
- 現場での不具合を無くす方法
- 部材の収まりの決まり方
上記のような内容などです。
本書は、構造設計の初心者の方にもオススメできますし、構造実務者にとっても実務で役立つ気付きを得られる内容でした。
僕自身も、今でもたまに見返す時があるほど好きな本です。
まとめ:実務者にも役立つ構造設計をイラストや文章で解説している一冊
今回は「直感で理解する!構造設計の基本」を紹介してきました。
構造設計を始める初心者や、実務で構造設計を行っている方にも気付きを与えてくれる、おすすめの一冊です。
内容も数式をあまり使わずに、イラストや文章で構造設計を解説している為、スラスラ読み進める事ができます。
というわけで以上です。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。