「一級建築士の勉強時間の目安を知りたい。実際に合格した人は何時間くらい勉強しているのか。これから勉強するための目標にしたい!」
本記事ではこういった方向けです。
こんにちは。ピオンです。
今回は、一級建築士の勉強時間はどれくらい必要なのかについて紹介していきます。
僕は令和元年度に一級建築士試験にストレート合格しました。
一級建築士の勉強スケジュールを立てたいけど、どれだけ勉強すればいいか分からないからという疑問があります。
僕も一級建築士はそれなりに難しい資格だと思っていたので、勉強する前に目安として勉強時間がどれだけ必要なのか調べていました。
ポイント
結論から言いますと、一般的には「1000時間」、僕のように予備知識がない方はもう少し多い勉強時間が必要です。
今回は、一級建築士の勉強時間について紹介していきたいと思います。
一級建築士の勉強時間の目安
一般的には1000時間
一級建築士に合格するための勉強時間の目安は、1000時間です。
一級建築士の取得には学科と製図両方の合格が必要であり、それなりの時間を費やす必要があります。
大まかに学科では5科目、製図で3項目の勉強をする必要があります。
具体的には以下の通りです。
学科試験
- 計画
- 環境·設備
- 法規
- 構造
- 施工
製図試験
- エスキス
- 記述
- 作図
勉強時間は事前の知識がある方など人によって必要な時間に差はあるりますが、初学者は1000時間を覚悟した方が良いです。
1000時間はどれくらいの時間か
ちなみに1000時間というと、かなりの時間ですよね。
実際どれくらいなのか想像しにくいと思いますが、1000時間の法則というものがありまして、1つのことに1000時間打ち込めば、ある程度のことは上級者になるという考え方です。
具体的に1000時間で、できることは以下の通りです。
1000時間できること
- TOEICで800点
- 半年分の労働
- ゲームで廃人
一例ですが1000時間を投下することで、大体のことができてしまいます。
また、これほどの時間を一つの資格に費やすことは勿体ないと考える方もいるかもしれませんが、一級建築士が本当に欲しいのならば割り切りは必要です。
むしろ1年で取得して勉強から解放されるように、がんばりましょう。
1000時間の勉強について
一級建築士の勉強は、おおよそ1年間かけて行うことが多いです。
それは資格学校の講座が、11月から翌年の10月にかけての期間になるためです。
1年間で計算すると、だいたい1日3時間程度の勉強時間が必要です。
ポイント
365日×3=1095時間
実際は、平日と休日があるので、偏りはありますが毎日3時間程度の勉強時間の確保が必要となります。
現実的なスケジュールでいうと、平日2時間、休日5時間ですね。
製図の勉強時間は1000時間に含まれるか
僕の考えですが、初学者が製図まで合格を目指すなら学科だけで1000時間程度は必要です。
学科試験をギリギリの合格で目指すなら問題ありませんがオススメはしません。
試験当日は何が起こるか分からないためその日のコンディションや問題の傾向に点数が左右されるからです。
また、初めから学科試験だけで1000時間を目指した方が、間に合わなくて焦る必要がなく気持ち的にも楽かなと思います。
8~9ヶ月程度で1000時間勉強しないといけないので、スケジュールはより厳しくが、ある程度目安がついたら勉強ペースを調整しても良いかなと思います。
初めのうちはしっかり勉強時間を確保して、余裕ができたらペースを調整すると良いです。
一級建築士の勉強時間を確保するためには
隙間時間を活用
社会人は働きながらの勉強になるので、思ったより時間が確保できません。
そのため、隙間時間を利用して勉強時間を確保する必要があります。
例えば、通勤時間、昼休み、仕事中などの時間ですね。
僕が実際に行なったこととしては下記になります。
僕が行った工夫
- 昼休みの外食をやめて机で勉強
- メモ帳に暗記する項目を書いてデスクの上に置いておく
社会人は、いかにして隙間時間を活用するかが、勉強時間を確保するポイントになります。
周りの人の理解を得る
周りの人の理解を得られると、勉強時間の確保が楽になります。
休日や平日の仕事終わりの時間を活用しやすくなるためです。
例えば、仕事終わりに飲みに誘われたり、休日に友人から遊びに誘われると断りにくいし勉強も捗りませんよね。
家庭がある方は、家事や育児の分担、家族サービスなど協力できることもあるかと。
僕は友達の誘いは理由を話して断っていましたね。
ただ、一級建築士に合格した後はこちらからご飯に誘いました。
無理に受験を公言する必要はありませんが、出来る人は公言した方が勉強時間の確保につながります。
無駄な時間を減らす
受験期間は、できるだけ必要最低限のことしかしませんでした。
例えば、料理や買い物です。
時間がかかることを極力避けて、多少お金はかかりますが、食事はコンビニのおにぎりなどを食べていました。
色々、作業をしていると勉強する気力も削がれていきますし、極力、勉強以外のことを考えなくて良い環境を作りましょう。
一級建築士の僕の勉強時間【学科編】
勉強時間の内訳
僕は学科試験で900時間ほど勉強しました。
内訳としては、以下の通りです。
勉強を始めたのが、11月からで7月に追い上げをしたという感じですね。
毎月、100時間ほどの勉強時間を確保していました。
僕の場合は、事前知識もなく、試しで受けた模擬試験の得点率も30%ほどでした。
そのため、人一倍勉強しないといけない気持ちが強く、900時間も学科の勉強に費やすことができました。
逆に言えば、どんなに建築の知識がない方でも900時間も勉強すれば学科に合格できるということですね。笑
平日と休日の勉強スケジュール
平日は2時間半、休日で10時間程度の勉強ペースでした。
内訳としては以下の通り。
勉強時間の内訳
- 通勤時間に30分
- 朝30分
- 昼休み30分
- 夜1時間
仕事は残業もあったので、時間の確保が難しく隙間時間を活用しました。
残業が少ない日は夜2時間勉強したりすることもありました。
休日は、だいたい午前中で家事を終わらせて、午後からカフェで夕方まで勉強するルーティーンでした。
僕は自宅で勉強できないタイプだったので、カフェに通いまくり、毎日のようにコーヒーを飲んでいましたね。笑
最初は勉強がきつかったのですが、何日か続けていると何も考えずに勉強する習慣が身につきました。
いまでも勉強する習慣が身についたことは自分の役に立っています。
一級建築士の僕の勉強時間【製図編】
製図の勉強時間は250時間ほどです。
製図は10月に試験本番なので2ヶ月半ほどしか時間がありません。
何より苦労するのは製図なので学科とは試験のスタイルが大きく違うことです。
マークシートから方眼紙への作図となるため、間で回答することもできませんからね。
限られた時間の中で、0から学んでいくのは結構苦しかったです。
特に僕の場合は、太線を書くことすらできなかったので、初めは1枚描き終わるに、8時間程度かかっていました。
試験が6時間なので全然間に合っていませんね。汗
それでも、試験直前には自分の図面にそれなりの自信が持てるようになっていましたので、250時間も勉強すれば僕みたいに図面の書き方もわからないレベルでも合格できるのかなと思います。
また、作図の勉強は製図板が必要なのでカフェで勉強できないのが辛いところでした。
なので、家や学校の自習室で勉強することが多かったです。
余談ですが、僕の年は試験が延期になったので、試験の難易度が上がるとともに、実際は僕の勉強時間も少し多くなっています。
ただ、10月の本試験問題を直後に資格学校で受けたのですが、採点結果はランク1だったので合格はできているかと思います。
平日と休日の勉強スケジュール
平日は仕事終わりに3時間、休日に10時間の勉強でした。
学科試験とペースは変わらないですね。
勉強時間の内訳としては以下の通り。
勉強時間の内訳
- 通勤時間30分
- 夜2時間半
通勤時間は、作図できないので記述の項目を暗記したり、エスキスのプランを見返したりしていました。
また、資格学校に通っていましたので、講義の時間を含んでいないこともポイントです。
なので、実際は土曜日に講義、日曜日に10時間勉強とかもしていました。
今の自分では考えられない集中力です。笑
ただ、学科よりも手を動かし足す作業が多いので、音楽を聴きながらエスキースしたりできるので、気分は楽でしたね。
一級建築士に最短の勉強時間で合格を目指すべきか
最短で合格できれば、時間もかけずにプライベートの時間も確保できて良いかもしれません。
ただ、初めからギリギリの合格は目指すべきではありません。
上記でも記載している通り、製図は時間がなく勉強が間に合わないかもしれないからです。
学科は製図試験の保険を作るくらいでちょうど良いと考えます。
特に以下の科目は完璧にマスターしておくべきです。
マスターすべき科目
- 法規
- 環境設備
- 計画
時間がないため学科を勉強し直す時間がなく、製図試験当日は法令集の持ち込みもできないためです。
また、せっかく勉強するので資格を取るだけで終わりでは勿体ないです。
せっかくなら仕事にも生かせるように建築の知識の定着も狙うべきです。
よく聞く話なのですが一級建築士を持ってるのに、あの人はこんなことも知らないのかと言われる方もいます、、、
僕はそれが嫌だったので、資格は自分の知識取得のための手段として考えています。
費やした勉強時間は今後の勉強や努力にも生きてきますし自信になります。
せっかく、勉強するなら割り切って勉強時間を確保しちゃいましょう。
というわけで以上です。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。