「一級建築士を取得しても意味がないと聞いたが本当なのか。一級建築士を取得する意味を教えて下さい。」
本記事ではこういった方向けです。
こんにちは。ポンタです。
令和元年度に一級建築士試験に合格したため、一級建築士として2年になります。
一級建築士の取得は意味がないという意見を持つ方もいるかと思いますが、本当に意味がなかったのか、僕の経験を交えて紹介していきたいと思います。
今回は、一級建築士の取得は意味がないのかについて解説していきたいと思います。
一級建築士の取得は意味がないというのは本当?
一級建築士の取得は意味がないという意見の方もいるかと思います。
それでも、僕は実際に一級建築士の取得をして意味があったと考えています。
取得することのメリットとして、例えば以下の通りです。
- 1:転職に有利
- 2:設計の実務を自分名義でできる
- 3:資格手当がもらえる
- 4:周りに評価してもらえた
- 5:精神的に楽になった
- 6:勉強になる
順番に解説していきます。
1:転職に有利
一級建築士は転職に有利な資格です。
建築関係で転職するなら一級建築士を持っているかいないかで評価が大きく変わります。
僕も転職活動を経験していますが、一級建築士の資格の有無を聞かない企業はありませんでした。
また、20代で取得していれば、大抵の企業で内定まで臨むことはできますし、30、40代以降でも面接には進めると思います。
ある程度、年齢を重ねてくると一級建築士を取得しただけではなく、実務経験も重視されてきますが、一級建築士が応募条件の企業も多いため意味はあります。
ただ、20代はポテンシャル採用の企業が多いため、一級建築士の取得は建築関係では最大のポテンシャルの証になります。
一級建築士は転職活動をするうえで大きく意味はあります。
2:設計の実務を自分名義でできる
一級建築士を取得する本来の目的になるかなと思います。
一級建築士を取得する事で、設計、監理する建物の規模に制限がなくなります。
例えば、ゼネコンなどの企業で昇進したり、独立して自分の設計事務所を持つ場合は、自らが設計担当者として名前を出す必要が出てきます。
その為には、一級建築士の資格がないと自分の名前で確認申請ができません。
設計事務所やゼネコンなどでは、設計補佐という形で上司の名前で図面を書く場合もありますが、折角なら自分の名前で設計したいですよね。
また、構造設計一級建築士や設備設計一級建築士の実務経験は、一級建築士として設計したものが対象となりますので、目指す方にとっては早めに取得するべきです。
実務で設計、監理を行うのであればいずれは取らなければいけない資格かと考えています。
3:給料が増える
一級建築士を取得する意味として、給料に影響するメリットがあります。
多くの企業では、一級建築士の資格手当や、合格祝金などの制度があり、毎月の基本級に影響してきます。
例えば、僕が働いていた会社の場合、一級建築士の資格手当は月に2万円ほどでした。年間で24万円くらい違いますね。
月に2万円あれば、旅行にも行けますし、少し高めの物も買えます。
月に2万円の所得を投資で得ようとした場合、配当利回り3%の高配当株に投資した場合、800万円ほどの株を購入した時と同じです。
また、転職市場で一級建築士を持っているかどうかで、個人差はあれど100万円ほどの年収が変わるとも言われています。
そう考えるとかなり一級建築士の取得は、自己投資として、かなり有意義なものかと思います。
4:周りに評価してもらえる
一級建築士という資格は、一般の方にも知名度が高いです。
僕も建築に関わる前の小学生くらいから結婚できない男というドラマの影響で知っていました。
一級建築士は、一般的には難関資格というイメージです。
自分の家族や友達に一級建築士を取得した際に、評価してもらえました。
建築業界では、取得して当たり前という考えもありますが、職場の方にもよく取ったと、評価してもらえました。
また、初めて知り合う方と仕事の話をした際も、一級建築士を持ってると言うと話が膨らみます。
周りの評価も変わるという事で、一級建築士は意味のある資格だと思います。
5:精神的に楽になった
建設業界に身を置く上で、一級建築士を取るようにと上司に言われることは切っても切り離せません。
毎年、上司からの、ありがたい言葉を貰わなくて済むことはプレッシャーを感じなくて済むかなと 笑
僕の働いている会社でも、毎年今年は合格できるのかと聞かれている先輩がいます。
その度に、曖昧な判事をされていますが、本人は一級建築士の取得を諦めているそうです。
毎年の恒例行事の様になっていますので、一級建築士を取得して、上司を黙らせるとスカッとするかもしれませんね。笑
一級建築士を取得すると、上司から掛けられるプレッシャーが無くなり、精神的には楽になりますね。
6:建築の勉強になる
これは大きな要因かと思います。
僕も、一級建築士の勉強を重ねて建築の知識が深まりました。
一級建築士は、建設業界で働く上で広く様々な分野の知識を求められます。
実際に、一級建築士を受験する前と後では知識量は大きく変わったと感じます。
実務で構造設計をしていたので、構造についてはある程度、把握していましたが、施工や設備、製図について知識がついた事で、業務で他分野の方と関わる際に、役に立ちます。
一級建築士を取得しなくても、勉強はできるかと思いますが、せっかく勉強するのであれば、何かを目標にしてみる方がモチベーションになるかなと思います。
僕がよくやるのは、興味のある分野を勉強しようとする際に、その分野に精通する資格を探して、受験勉強を始めます。
資格の取得は自分の勉強が身についたかの指標になります。
上記の様な理由から、一級建築士を取得する意味はあったかなと感じています。
一級建築士を勉強するのに意味は必要なのか?
そもそも一級建築士の勉強することに意味は必要なのでしょうか。
意味がないと言っている方は、一級建築士を実際に取得してから意味を考えても遅くはないかなと思います。
意味がないからと言われれば受けないのか
一級建築士は意味がないと言われれば、受けないのかというと、そういう訳ではありませんよね。
会社で取らなければいけない、自分の夢のために取得する等の理由で、取得するか迷っているのではないでしょうか。
意味を考えて取るか取らないかを決めるものでもないですよね。
少しでも興味があるのなら、意味を考えるのは、一級建築士の取得をした後でも遅くないのかなと思います。
2.受験の判断はあくまで自分の考えで
一級建築士を取得したけど意味がなかったと言われる方もいると思います。
ですが、あくまでその人の意見であって、自分の意見ではありません。
僕も実際に取得してみて、上記の様に想像していないメリットもありました。
どれくらいメリットがあるか、考えずに自分が欲しいと思ったから勉強して取得しましたね。
取得する意味なんて、考えていませんでした。笑
賢い方は、初めに色々考えるのかもしれませんが、僕は欲しいと感じたから、直感に従って合格までひたすら勉強しました。笑
3.ただし、何度も挑戦している方は取得する意味を考えても良いかも
あくまで、初学者の視点で話していましたが、何度も挑戦してどうしてもうまくいかない方は、一級建築士を取得する意味を考えても良いかもしれません。
なぜなら、一級建築士の勉強は時間がかかりますし、今まで多くの時間を注ぎ込んできた為です。
時間をかけて中々成果が出ないなら、別のことに時間を割くことも考えても良いかと思います。
例えば、結婚して家庭がある場合、親の介護がある場合などは勉強ばかりしていられませんよね。
僕は建築業界で働いていても、一級建築士の取得だけが全てでは無いと考えているので、他に優先するものがあるなら、一級建築士の取得しないという選択もあるかなと思います。
ただ、初学者で勉強する余力がある方には、一級建築士の取得に意味があるのかと考える前に、迷っている時間が勿体無いので勉強した方が良いと考えます。
実際に自分に意味があるかは、取得してからじゃないと分からないので、他人の意見を鵜並みにする前に、まず行動です。
意味を考えるのは、その後でも遅くはありません。
【まとめ】意味を考えてる時間がもったいない
一級建築士の取得について意味があるのかどうかを紹介してきました。
僕自身は、一級建築士を取得して良かったかなと感じています。
単純に仕事で必要かどうかだけではなく、思ってもないところで、メリットを感じることもあるかもしれません。
一級建築士を取得する意味を考えるのは、勉強して受験した後でも遅くありません。
迷ってる時間が勿体無いですよ。
というわけで以上です。
皆さん多忙な中、勉強するのは大変でしょうけどがんばって下さい。
本記事が少しでもみなさんの役に立ててれば幸いです。